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マクロパッドを作った

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概要

  • キースイッチの裏にマイコンを設置したい
  • PCBとボトムボードを繋ぐネジを見えなくしたい
  • サンドイッチ構造で発生する隙間をアクリルで埋めたい

この辺りを満たすものを作ってみたかったのでマクロパッドでやってみた。
基盤とか各パーツ自体は問題なかったが、制作しづらい作りになってしまった。

経緯

Noraneko42Cを組み立た時に、アクリルを隙間なく重ねる構造になっていてめっちゃ感動した。
今までサンドイッチ構造のプレート間の隙間がなんとなく気になっていて、ケース自作じゃなくてもアクリルでこの隙間を無くせるのか!という衝撃があった。
ちょうどその頃TwitterでSeeed Studio XIAO RP2040を使用した1keyの画像を見て、スイッチの裏にマイコンボードつけられるのか!という発見もあった。
そんなこともあって、マクロパッドでやってみようとなったのが今回の始まり。

作ったもの

6キーで形状は特に工夫のない四角いマクロパッドが完成。
以下の部分を意識して制作した。

  1. アクリルとPCBの間に隙間ができないこと
  2. マイコンボード用のスペースは設けず、キースイッチの範囲内に収めること
  3. トッププレートにはネジが見えないこと

やらかしたと思った箇所

制作手順を間違えると詰む

まず一番に、組み立てやすさが全くなかった。
詰むポイントが2つもあって、制作時点で気づいてたけどまぁわかってたら大丈夫だろうという軽い気持ちでいたら2つともハマってしまった。

  1. キースイッチをハンダ付するまでにPCBにスペーサーを取り付けておく必要がある


    画像左はピンヘッダとLEDをハンダ付した状態のもの。
    オレンジのアクリルがPCBの上に乗り、ネジをつける部分の穴が空いている。
    右が一番上のプレートで、ここにはネジ用の穴はなく、キースイッチをハンダ付した時点でネジを止めることが不可能になる。
    この画像を撮った直後にスペーサーを取り付けてたらよかったけど、トッププレートにキースイッチつけたしハンダ付するかーって感じでやってしまった。
    そこまでならまだいいけど、その後ボードをピンヘッダにつけてしまって外すのが困難になり詰んだ。

    裏面はこんな感じになっていて、はんだシュッ太郎で取ろうとしたけど、ガッツリくっついてたのでピンヘッダを破壊してボードを救出するしかなかった。

  2. キースイッチ取り付け後にマイコンボードをつける必要がある
    次こそはやらかさなようにと思いつつ、最初にスペーサーをつけてLEDとピンヘッダをつけるところまでやった。
    そしてキースイッチをつけていれば何も問題なかったが、手元にあったボードをおもむろにつけてしまった。
    上記画像のようにスイッチの足部分と完全に重なっているので、後からキースイッチをハンダ付することは不可能でまたピンヘッダを破壊して救出した。

ソケットを使えばよかったけど、フットプリントの大きさ的に使えなさそうかなと思って直接つける感じにした。
あとはコンスルーを使用するようにしたらピンヘッダのハンダ付が不要になってやり直しが効いた。
(結局コンスルーが手元にあって使えそうだったのでそうした。)

LEDのデバッグができない

上記と関連するが、LEDもマイコンボードの下に存在する。
ピンヘッダを使用した場合には当然ここも後から触れないのでLEDがちゃんと光るかは一発勝負になる。
SK6812MINI-Eを使用していたのでそこまで難易度は高くないけど、向きを間違えたり、ハンダ付を1箇所忘れるとかありそう。
ピンヘッダを使う場合にはハンダ付の前に別途ケーブルを用意して繋いで、光るか確認する必要があった。
ここもコンスルーを使ったら外して確認できるのでその方が良かった。

コンスルー対応してなかった

上記から、結局コンスルーを使用して完成させたけど、対応させる意識がなかったので基盤の穴が少しゆるかった。
問題なく使えているので通電はしているが位置を変えたりケーブルを抜き差しするときにしっかり押さえてないと外れてしまう。
今回使用したフットプリントは自前じゃなくてネットで公開されているものを何も考えずに使用していた。
Promicro用だとコンスルー対応のフットプリントが公開されていて、何も考えずともいい感じになっていたのでその辺りの意識がなかった。

その他

ピンヘッダを取り外すのがうまくいかなくて基盤を2枚ダメにしたが、11枚きてたので問題なかった。
むしろ余り過ぎているのでどうにかしたいくらいだ。(アクリルはあと4組ある)
仕上がり自体は当初目標としていた部分ができたので満足している。

今まではコンスルーなくても直接ピンヘッダでつけたらいいやと思ってたけど、外したくなったときにめっちゃ難しいというのを学んだのでできるだけコンスルーを入手したいという気持ちになった。
まぁ他の人がキットとして売り出しているものの場合は基盤ミスってて外す必要が出てくるとかはないだろうから、自分が設計したときは注意する感じになるかな。
コンスルーは一時期入手困難な時があったのであるときに予備を仕入れておくとよさそうな気がした。


書いた人
keee
Webエンジニア

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