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初心者が自作キーボード制作でやらかした失敗

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概要

初心者が自分で基盤設計から行なったキーボードの完成までにやらかした失敗のまとめ。
こんなミスもあるのかというので、これから自キ作成する人の参考になるかもしれない。

ミスからの学び

  • 配線が繋がってるかは目視でも確認したほうが良さそう。
  • ダイオードはキースイッチと干渉しない位置にしておくと配線漏れの時にぎりぎりリカバリーできる。(リバーシブルの時)
  • GNDの塗りつぶしはノイズ防止なのでGNDパッドは必ず配線する。
  • LEDのフットプリントはアンダーグロウ用かバックライト用か必ず確認して、実装を意識しながら使用する。
  • キースイッチはキーキャップ部分が干渉していないか必ず確認する。
  • パーツリストを作ってから発注する(送料節約)

配線ミス

PCBをkicadで制作していくときに、未配線のものが発生した。

  • ダイオードを片面しか配線してなかった

リバーシブルの基盤を設計していたので、表面のパッドと裏面のパッドを接続する必要があったが、48個中2個片面しか配線できていないものがあった。
cherryスイッチのところとchocスイッチのところをそれぞれ1カ所ずつ失敗した。
kicadの自動チェックでは表か裏かどちらかが正しくつながってたら未配線扱いにならないようで見落としてしまってた。
幸いキースイッチと干渉しなかったのでミスしたところだけダイオードを表に実装することでキーボードとしては使用できた。
ただ、chocスイッチのところはトッププレートまでの高さがほぼないのでトッププレートが付けられなかった。
こんな感じでrow_1につながるところが表(赤)しかつながってなかった。

ダイオード失敗部分
ダイオード失敗部分: rowに向かうのが繋がってない

  • GNDの配線を横着して行わなかった

最終的にGNDで塗りつぶすという作業があり、GNDのパッドと塗りつぶしがつながるので接続しなくても良いのでは?と素人の考えで試してみたら失敗した。
LED用のパッドだったので、LEDがちゃんと光らなかった。(光るのは光ったが、意図した光かたでなかったり、次のLEDが光らなかったりだった。)

GND失敗部分
GND失敗部分: GNDの配線がない

使用するフットプリントのミス

LEDのフットプリントをバックライトとアンダーグロウで別々のものを使用する必要があるが、全てバックライト用のものを使用してしまった。
バックライトは基盤の表側に向けて光るので、半田づけの際は光る面が下になる。アンダーグロウは基盤の裏側に向けて光るので、半田づけの際は光る面が上になる。
そしてどちらも基盤の裏側(キースイッチの無い側)に実装するので、同じものを使用してしまうと必然的にどっちかが使用できなくなる。
今回はアンダーグロウが使用不可になったので、そこをジャンパワイヤで飛ばすと接続できた。(ただし前述のGNDでもミスってたので光らなかった)
同じLEDを使用するつもりだったので、安易に同じフットプリントでいいやと思ってたからミスとなった。

バックライト
バックライト: 中央の四角は穴が空いてて、そこから表面を照らす

アンダーグロウ
アンダーグロウ: 比較用にとりあえず置き換えたので配線がおかしい

キーキャップが干渉した

親指用のキーを傾けて配置した時にキーキャップの外枠が他のキーと干渉してしまった。
使用感を確かめたかったのでキーキャップを削って対応した。
配置するときによくみてたら回避できたので悔しい。

キーキャップ干渉部分
キーキャップ干渉部分: 親指キーの一番外側と人差し指のキーが干渉

うろ覚えで発注したため送料が無駄にかかった

パーツリストや買い物リストを作らず大体こんな感じというので発注したら漏れが発生しまくって送料が無駄にかかってしまった。
amazonプライムとかだと基本的に送料かからないのであまり意識できてなかった。
キースイッチの数を途中で増やしてたのを忘れてたとか、一部パーツを持ってたけど数が違ったとか、スペーサーの発注を忘れたとか色々やらかした。
主に遊舎工房で購入してたので細かい発注を何度もしてしまって申し訳ない気持ちにもなった。
基本的に届くのが早いけどレーザーカットサービスは時間がかかるので、すでに基盤があってキーボードとして使えるかとりあえず確かめたいとかだと、レーザーカットサービスとその他のパーツで注文を分けるのはありだと思った。

完成したキーボードの紹介

色々失敗はしたけど、最低限キーボードとしては使用できた。

  • キー数:48
  • ファームフェア:Bluemicro
  • 左右分割(無線)
    完成したもの
    完成したもの: 左右通信用のジャックはない

corneキーボードをベースに小指列の外側無くして親指に持ってきたらいいのでは?と思って親指キーを増やした。
親指の手前側はchocにして奥のキーを押したときに触れないようにしてみた。
使用感としては親指こんなに必要なかったかもという感じだった。
キーマッピングを工夫したら小指列削減 + 親指キー4つでもいい気がしてきた。
一応完全無線で使用はできたが、しばらく使用してるとマスター側がの電源が落ちることがわかった。
右側は特に問題なかったので左だけ有線でpcと接続したら継続使用できた。
BLE micro proの電池基盤の説明部分でコンデンサを使用することが書かれてるけど、その対応をしてないことが原因かもしれない。
単純に3vのボタン電池を直列に繋いでダイレクトに給電してるので電流量が確保できてないのかもしれないが詳しいことはわからない。
ここは今後の課題ではある。

BLE micro proが手に入らなかったので他のbluetoothを使用できるマイコンボードを使用してたが、手に入ったのでそっちを使用するような基盤を作成したほうが手っ取り早いという思いもある。

初心者が自作キーボードを完成させての感想

色々と情報が公開されてて単純に作るだけならそこまで苦労せずに作れたなという感じだった。
マイコンボードは素直にpromicroかBLEを使っておいたほうがファームフェア書き込みとかで困ることがないのでそこは根本的にミスってた。
Bluemicroが使えることに辿り着くまでに時間がかかったのと、ファームフェアのビルド方法を学ぶ必要があったのでQMKとかBLEのツールが使えるものだとすごく楽だと感じた。
とりあえず「当初目標の動くものを作る」が達成できたのでよかった。

今までの歩みまとめ


書いた人
keee
Webエンジニア

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